「頭から離れない」を手放す、忙しいママの3つの問い

定時で仕事を切り上げて、さあ子どもとの時間、と思っても、頭の片隅では今日の会議で言われた一言や、明日までに返さなければいけないメールの文面がずっとぐるぐる回っている。子どもが「ママ見て、見て!」と呼んでいるのに、うわの空で「うんうん」と相槌を打ってしまい、あとで「今、ちゃんと見てあげられなかったな」と一人反省会をする——そんな夜はありませんか。

産業医として日々面談を行いながら、コーチングを学び、0歳と2歳を育てているえりぼです。

今日は、コーチングで教わった「問いの力」を使って、頭から離れない仕事の考え事をいったん手放すための、3つの問いをご紹介します。特別な道具も、まとまった時間も要りません。帰り道や寝かしつけ前のほんの数分でできる方法です。

産業医面談でよく聞く「頭が仕事から離れない」という声

産業医として面談をしていると、「休んでいるはずなのに、ずっと仕事のことを考えてしまって疲れが取れない」という相談は、月に何件も寄せられます。真面目で責任感の強い方ほど、オンとオフの切り替えがうまくいかず、休日になっても気持ちが休まらないと話してくれます。中には、子どもをお風呂に入れながらも「早く寝かしつけて、あの資料の続きをやらなきゃ」と考えてしまい、目の前の子どもに集中できない自分を責めてしまう、という声も珍しくありません。頭の中の仕事モードと、目の前の子育ての時間がうまく切り替わらないのは、能力や愛情の問題ではなく、多くの働く人に共通する脳のクセなのです。

なぜ「考えないようにする」は逆効果なのか

こうした相談に「考えないようにしましょう」とアドバイスするのは簡単ですが、実はこの方法、うまくいかないケースのほうが多いと感じています。人の脳は「考えない」という指示を実行するために、一度その対象を思い浮かべる必要があるため、かえって意識してしまうという性質があるからです。コーチングの世界でも、感情や思考は「言葉にして外に出す」ことでオートクラインされ、自分の状態を再認識できると考えます。頭の中でぐるぐる回っている状態は、いわばスマホやパソコンのタブが何十個も開きっぱなしになっているようなもの。閉じるためには、一度その画面をきちんと開いて見てあげる必要があるのです。

帰り道でできる「3つの問い」

コーチングでは、自分自身にする「問い」の質が、そのまま気づきの質を決めると言われています。難しく考えず、帰り道や寝かしつけの前に、次の3つを自分に問いかけてみてください。

  • 今、頭の中にあることを一つだけ挙げるなら?
  • それは、今日中に決めなければいけないこと?
  • 今日の自分に一言かけるなら、なんと言う?

これを声に出す、あるいはスマホのメモに一行書き出すだけで、頭の中の「開きっぱなしのタブ」が一つ閉じるような感覚を得られます。すべてを解決する必要はありません。「これは今は保留でいい」と自分に許可を出すことも、立派な問いへの答えです。

「考えないようにする」のではなく、「問いにして外に出す」。それでもぐるぐる思考が止まらないのであれば、「別のことを考える」。

たったこれだけで、仕事の時間と子どもとの時間の境界線が、少しずつはっきりしてきます。今日からできることは一つだけ。家に着く前か、子どもを寝かしつける前に、「今、頭の中にあることを一つだけ挙げるなら?」と、自分に聞いてみてください。

子連れ湯治・温泉好きのためのコミュニティを準備中です。頭を空っぽにして心と体を緩める時間の作り方も、これから少しずつ発信していきます。最新情報はInstagram(@remother.jp)で先行公開していますので、覗いてみてください。